今回紹介するのは、工具メーカー
株式会社エンジニア社長の髙崎充弘さんが書いた
『ネジザウルスの逆襲』です
この書籍を読むと、
『企業が売り上げを伸ばすための戦略』を
知ることができます
株式会社エンジニアって?
ネジの頭を外す専用工具『ネジザウルス』を主力とし、
年1万個売れれば大ヒットの工具業界で、
異例の250万個の販売を達成した新星中小企業
2代目社長の苦難とヒット商品
著者の髙崎充弘さんは父の小さな会社を引き継ぎ、
約800アイテムの商品を開発するも、苦しい状況にあった
肝いり商品を値下げをしても、800個しか売れない崖っぷち…
しかし、商品戦略を大きく変更、商品を改良したところ、
年800個しか売れなかった商品が7万個売れる大ヒットとなった
大ヒット商品に必須!~MPDP戦略~
社長が変えた商品戦略は、以下の4つ
- 『一家に一丁ネジザウルス!』…工具店だけではなく、ホームセンターにも商品を展開
- 『知財戦略で飛躍する!』…日本で1番知財技能士が多い中小企業
- ヒットに必須の『感性価値』…デザインは2合目と8合目が大事
- 『キャラクター』の情報発信力…ゆるキャラは1人歩きする広告塔
社長はこれをMPDP戦略と名付け、
飽和した市場でも、大ヒットを生み出す理論を打ち出しております
Marketing(マーケティング)~潜在ニーズへの着目~
マーケティングというと、私のような初心者は、
『お客様アンケートをとって、要望の高い意見から採用しよう!』と
考えがちです
一方で、エンジニアでお客様アンケートをとった際、
『多くのお客様が望んでいる意見は、製品の改善点』ととらえ、
顧客獲得には弱い要素としています
そこで、『お客様の本当のニーズはそれ以外の”驚き”にある』とし、
『今までつかめなかったネジも掴める』ニーズに着目し、成功しました
Patent(パテント) ~知財戦略で守る~
社長によるとエンジニアは30名程度の小さな会社ですが、
多くの方が『知財技能士』の資格を有しているようです
知的財産の知識を共有することの重要性は年々高まっており、
・特許抵触による開発の手戻りを防止
・サードパーティーの参入を防止し、利益確保
・ワールドワイドな市場展開も、スピーディーになったとのこと
Design(デザイン) ~試行錯誤と洗練された造形のバランス~
エンジニアでは、デザイン性の向上に2つのポイントがあります
1つが『3Dプリンターの活用』
試作コスト低減、開発時間の短縮により、素人でも試行錯誤をして、
製品の精度を高められるとのこと
もう1つが『工業デザイナーの2段階活用』
20%の段階で、複数のプランを提示してもらい、自分たちで選択し、
80%の段階で、細部をブラッシュアップし、プロの意匠を宿す
こうすることで、開発自主性の担保と洗練された外観を両立
Promotion(プロモーション) ~1匹の恐竜が生まれれる~
エンジニアには公式キャラクター『ウルスくん』がいます
とても愛らしく、HPや売り場で数多く見かけ、
ゆるキャラグランプリでも上位に入ったキャラクターです
ウルス君のLINEスタンプの公式アナウンスは こちら
実は『キャラクター戦略』は中小企業には理にかなった戦略で、
・比較的低予算で広い範囲にインパクトの強い発信できる
・キャラクターが独り歩きすると、広告塔として機能し始める
・愛着が湧くと、ファンとして長期顧客が見込める
某船橋の非公式キャラクターが良い例と言えます
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