ボルトをなめず、落とさない！ Wera(ヴェラ) 950SPKL

今回紹介するのは、ドイツ工具メーカーWera社の

『マルチカラー六角レンチセット 保持機能付き 950SPKL』

長年のファンも多いロングセラー商品の使用レビューです

1.5mm～10mmの全9本の六角レンチセット

それらが全て収納できる専用ホルダーが付属

各レンチのサイズは表を参照

重量はホルダー込みで約580gと、全体的に大きく

重量感のある六角レンチセット

表面処理は、ブラックレーザー処理というもので、

質感としては黒染めやパーカー処理に近い印象

防錆が気になる方は同社のステンレスタイプもおススメ

マルチカラーの名の通り、六角レンチのサイズごとに

色分けがされたレインボーカラーのスリーブを装着

道具が散らばる作業場でも見つけやすいビビッド色

スリーブは、屋外作業などでも工具の温度が手に伝わりにくい

メリットもありますが、軸径が太く狭所で入らないデメリットも

スリーブ不要の方は、裸タイプの『3950/9』がおススメ

六角の短軸部には『HEX-PLUS』を搭載。面接触にすることで

六角穴の角に集中する力を分散し、ボルトをなめにくくする機能

角が多少丸くなったボルトでも、緩められる特徴もあります

一方で、線接触タイプより、ネジとの遊びは大きめ

独特な使い心地と角度締めなどの繊細な作業が

必要な場面では、注意が必要です

ボールポイント部にプランジャ式のボルト保持機能を内蔵

ステンレスや樹脂でもボルトを保持し、落下リスクを低減

ボルトを探す余計な作業を減らせる素晴らしい機能です

注意点として、1.5,2,2.5mmには保持機能なし

また、ボールポイント部の強度も、本締めNGですので、

あくまで早回しやネジのセットに活用する使い方

理由の一つは、『HEX-PLUS』の良さをソケットタイプで

実感しており、ネジへの攻撃性の低さから、普段使い用の

六角レンチセットとして購入しました

もう１つが、ボルトの保持機能性能の比較がしたかったから

ASAHIさんの『キャッチャーレンチAQKS710』が同じ機能を

持っており、その使用感の違いを比較していきます

以下では、Wera 950SPKLとASAHI AQKS710を比較

同じボルトキャッチ機能を持つ両社を使い比べたレビューを

してまいります 

保持機能としての安心感は、ASAHIの方がありました

単純にプランジャーの力がWeraより強く、ハメた際の

『カチッ』とした使い心地と振っても落ちない保持力は魅力

一方、Weraの魅力は作業性の良さ

ボルトに先端が抵抗なく入るので、作業がスムーズ

保持力も十分確保され、首振りの角度も大きめです

つまり、ボルトの保持機能の比較をすると

『作業性のWera』『確実性のASAHI』といった印象で

ご自分の好みに合わせて選択するのをおススメします

余談ですが、Weraの特長の１つに『本体の硬さ』があり、

HEX-PLUSと合わせ、ボルトの締め付け力が非常に高いです

十分な締結ができる一方オーバートルクのリスクには注意

Wera 950SPKLの良さを感じたのは以下の点

・HEX-PLUS&しなりがないので高トルクをかけやすい

・丸軸シャンクで早回し時が回しやすい

・カラー識別で、道具を探す時間を短縮

個人的に、『カラー識別』が特に便利でした

・使うサイズのレンチを間違えなくなった

・目立つので、工具箱や機械の中で見つけやすい

地味な作業効率に貢献してくれるのはうれしいです

一方で気になった点もご紹介

・専用ホルダーが非常に固く、抜き差し時に苦労する

・セットで持ち歩くと重く、携帯工具としては不向き

・しなりがないので、折れるときは一気に折れそうな予感

特にホルダーの固さは、毎日使う道具として減点レベル…

・両手で力いっぱいで引き抜く必要があり、戻すのも一苦労

・作業前にレンチを予め全て引き抜き使用しています

総評として、『L型レンチ本体の性能は超一流』

・ホールディング機能でボルトを落とさず作業が可能

・高剛性+HEX PLUSでネジへ力をしっかり伝達

・カラーでのサイズ識別で作業効率アップ

頑丈な本体で、固着したネジにも使え、

ボルト自体も傷めにくいので、普段使いとして有用！

ホルダーは多少緩むのを期待して使い続けます

WERA マルチカラー ショート 950SPKS/9

・ショートタイプの9本組 六角レンチセット

・小さくなったことで携帯しやすいサイズに

WISE　ボールポイント六角棒レンチ SBL-1000

・国産の非常に頑強な9本のレンチセット

・延長用パイプも付属しパワフルな作業で活躍