

今回紹介するのは、シンワ測定㈱の
【デジタルノギス 19990】
他の樹脂製ノギスとは一線を画す完成度です!
基本スペック

まずは本体の寸法。全長237x幅77x厚19ミリ
素材はカーボンコンポジットプラスチックとABS樹脂
重量は65gと軽量さが特徴のノギス


寸法精度の保証値は以下の通り
・外形測定 ±0.3mm/ 内径測定 ±0.5mm
・測定範囲 0.1~150mm
・最小読み取り値 0.1mm

電池は、ボタン電池のC2032
最初から動作確認用のモノが付属しており、即仕様OK
爪で引っ掛けるタイプで、工具レスで交換が可能です


内容は、本体・説明書兼保証書・樹脂製専用ケース
保証書は動作保証のモノであり、
測定の校正証明書ではない点には注意


余談になりますが、防滴防塵構造ではなく、
仕様環境温度も-10~60℃
絶縁性もありませんのでご注意ください
シンプルながら洗練された操作性

国産測定器の老舗シンワらしく洗練されています
操作は2ボタンで完結し、ON/OFFの反応も機敏
デジタル表示盤は発色が綺麗でとても見やすいです



ボタンもクリック感のある仕様で、手袋をしていても
簡単に押せる形状。操作でストレスを感じることは少ないです


オートON/OFF機能も搭載
スライドさせるだけで起動し、5分放置すると自動で
表示が消えるので、電池が無駄に消耗しない点は◎



一方、オートOFF機能は任意で切ることはできないので、
使うシーンによっては面倒に感じるかもしれません
(OFFっても測定値自体は保存されます)
【特集1】金属製ノギスとの比較

まず金属製ノギスとの比較(対象は古いミツトヨ)
結論から言うと、利点は重量の軽さと対象への攻撃性の低さ
欠点は表示分解能とスライドのスムーズさが目立ちます


まず、軽くて疲れにくいのはカーボンノギスの特長
また、相手が樹脂やセラミックなど金属ノギスだと
傷つけてしまうような測定物でも安心して使えます



逆にどうしても測定値は0.1ミリ単位とやや粗め
ジョーのスライドも摩擦が大きく、金属製の滑らかな
動きに比べると引っ掛かりを感じると思います



上記の理由で精度や使い心地を優先される方は
金属製をおススメします。逆にDIYや木工などで
気軽に使い方には非常に扱いやすいノギスです
【特集2】他社格安カーボンノギスとの比較

次の比較は、同じカーボンノギスでの比較
結論から言うと、格安品は精度や耐久性が低いため、
買うのであれば、高くてもシンワ製が断然おススメです


まず、感じるのは手に取った際のクオリティの差
格安品は本体がひずみ、ディスプレイの発色もよくありません
シンワ製は樹脂の剛性感もあり、表示も段違いで見やすいです



繰り返し精度も、格安品は測定ごとにブレるのに対し
シンワはバッチリ出ます。また、格安品はディスプレイの
動作挙動が怪しく、マトモな品質のシンワ一択だと思います


格安ノギスは、価格がシンワの半分以下と魅力的ですが、
その実、個体の当たり外れが非常に大きく、損しやすいです
ノギスとしてマトモに使えるシンワ製を強くお勧めします
総評 気軽に使えて、信頼できる国産ノギス

総じて、『樹脂製ノギスを購入するなら第一候補』と
いって良い程の完成度。軽量で、使用時のストレスも
少ないことから、気軽に使えるノギスとして重宝します


測定精度や本体の剛性感などは金属ノギスに劣りますが、
同じカーボンノギスの中では最も使用感が良いと思います
出張先での簡易確認やDIY用途で活躍してくれるツールです



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